金融リテラシーって何?知識や応用力を身につけて暮らしや運用に活かす!

2020/11/28 土曜日

金融リテラシー

日々の生活にはもちろん、ご自身・家族の将来のためにお金が必要となります。毎月の収支の管理はもちろんのこと、資産運用や投資に関する知識、税金や社会保険等様々な制度の内容についても知っておく必要があります。

お金の管理や、金融に関する知識や情報を集めて活用できるようになると、お金と上手に付き合うことができるようになり、結果、将来資産をより多く増やすことも可能となります。

今回はこのような「金融リテラシー」についてお伝えします。

金融リテラシーって何?

「金融リテラシー」や「マネーリテラシー」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

「金融に関する情報や知識の理解力や判断力・活用力」のことを言い、今後の生活のために必要な金融や経済、またそれに関連する色々な制度などの情報収集をして知識を高めて、ご自身や家族のためにどう活かせば良いかを判断し、活用していく能力とも言えます。

「金融の知識」というと「運用・投資」といった言葉が思い浮かぶこと多いと思いますが、資産運用だけではなく、日々の生活で家計を管理できる、身近な税制や社会保障など生活をするうえでプラスとなる制度や利用方法を知っているなど、

管理能力や情報収集力を高めていくことが、金融リテラシーを高めることにもつながっていきます。

なお金融庁では「最低限身に付けるべき金融リテラシー」として、次の4分野15項目を挙げています。

1.家計管理
1) 適切な収支管理(赤字解消・黒字確保)の習慣化

2.生活設計
2)ライフプランの明確化及びライフプランを踏まえた資金の確保の必要性の理解

3.金融知識及び金融経済事情についての理解と適切な金融商品の利用選択

【金融取引の基本としての素養】
3)契約にかかる基本的な姿勢の習慣化
4)情報の入手先や契約の相手方である業者が信頼できる者であるかどうかの確認の習慣化
5)インターネット取引は利便性が高い一方、対面取引の場合とは異なる注意点があることの理解

【金融分野共通】
6) 金融経済教育において基礎となる重要な事項(金利(単利、複利)、インフレ、デフレ、為替、リスク・リターン等)や金融経済情勢に応じた金融商品の利用選択についての理解
7) 取引の実質的なコスト(価格)について把握することの重要性の理解

【保険商品】
8)自分にとって保険でカバーすべき事象(死亡・疾病・火災等)が何かの理解
9) カバーすべき事象発現時の経済的保障の必要額の理解

【ローン・クレジット】
10)住宅ローンを組む際の留意点の理解
①無理のない借入限度額の設定、返済計画を立てることの重要性
②返済を困難とする諸事情の発生への備えの重要性
11)無計画・無謀なカードローン等やクレジットカードの利用を行わないことの習慣化

【資産形成商品】
12) 人によってリスク許容度は異なるが、仮により高いリターンを得ようとする場合には、より高いリスクを伴うことの理解
13) 資産形成における分散(運用資産の分散・投資時期の分散)の効果の理解
14) 資産形成における長期運用の効果の理解

4.外部の知見の適切な活用
15)金融商品を利用するにあたり、外部の知見を適切に活用する必要性の理解

・金融庁:「最低限身に付けるべき金融リテラシー(4分野・15項目)について」
https://www.fsa.go.jp/news/25/sonota/20131129-1.html
https://www.fsa.go.jp/news/25/sonota/20131129-1/01.pdf

毎日の暮らしに役立つ金融の知識を身につけよう

金融の知識

極めて単純なことですが、例えば「収入が40万円で支出は30万円だったので今月は10万円プラスになった」Aさんと、

「収入が40万円で毎月10万円を貯金する目標を立てたので30万円で生活をする」Bさんとでは、どちらのほうが金融リテラシーが高いでしょうか。

言うまでもなく、Bさんがより金融リテラシーが高いと言えるでしょう。Aさんは支出の額が毎月バラバラで、今月は10万円残ったけど毎月残る金額が違う、という感じですが、

Bさんは最初に貯蓄する額を決めて残りの金額で毎月生活をする、という習慣ができています。

Bさんのほうがお金の管理能力が高く、将来の貯蓄額もある程度予測ができ、生活設計も立てやすくなると言えます。

このような基本的なことの他、税金に関する「生命保険料控除・セルフメディケーション税制・NISA・iDeCo・住宅ローン減税」などの制度、

社会保障分野の「高額療養費制度・介護保険・公的年金」など、仕組みや内容を知るだけではなく、ご自身や家族にとってどう活用できるのかを理解し、活用していくことが大切となります。

積極的に情報を集めて資産運用に役立てよう

資産運用

このように、今後生活をしていくために必要な金融リテラシーを身につけていくとともに、今後の生活設計や貯蓄・運用に関する知識も得ていく必要があります。

様々な金融商品に関する知識のほか、今後の家計の推移を試算・確認をし、どのような方法で資産を殖やしていくのか、計画を立てる能力や管理能力が必要となります。

そのためには、金融・経済・国際情勢など様々なジャンルについて興味を持ち、積極的に情報を集めて資産運用等に役立てていくことが大切となります。

ただし、情報収集や知識の習得には時間がかかりますので、専門家の話を聞きアドバイスを受けてご自身や家族の将来のために準備をしていくのも一つの方法だと思います。

また、相性も大切ですので複数の専門家と話をして、長い期間お付き合いができそうな専門家を探すことが、金融リテラシーを身につける近道になることもあります。