バブル後最高値!「日経平均株価」にはいくつかの先行指標がある
先日バブル後の最高値を更新した日経平均株価。東証一部に上場している225の企業の株価をもとに算出されますが、企業の業績や為替・金利の動き、国外の動向など様々な要因で変動しています。
日経平均株価には様々な先行指標があり、その動きを予測することもできますが、今回は代表的な先行指標をいくつかご紹介して、どのように見ていけば良いのかをお伝えします。
日経平均株価の代表的な先行指標は?
1.日経225先物
こちらは、日経平均株価と取引対象とした先物取引になります。大阪取引所の他、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)、シンガポール証券取引所(SGX)で取引が行われています。
取引時間は、大阪取引所が08:45~15:15と16:30~05:30、CMEが日本時間08:00~07:00、SGXが日本時間8:30~15:30と16:15~03:00となっています。
2.NYダウ平均株価(ダウ・ジョーンズ工業株価平均 30種)
こちらは、アメリカのニューヨーク証券取引所で採用されている株価指数です。アメリカ国内の様々な業種から選ばれた30銘柄で構成され、アメリカの代表的な株価指数となります。取引時間は日本時間の23:30~06:00です。
3.外国為替相場(米ドル/円)
外国為替市場は実際にある取引所での取引ではなく、世界各国・各都市でインターネット等を通じて24時間取引が行われていて、その中でも取引高が多い東京・ロンドン・ニューヨークが為替取引における三大市場と呼ばれています。
取引時間は東京が09:00~17:00、ロンドンが日本時間17:00~02:00、ニューヨークが日本時間22:00~07:00となっています。
以上が代表的な3つの先行指標となりますが、他にも東証RIET指数(東京証券取引所に上場しているJ-RIET全銘柄で構成されています)や、
ナスダック総合指数(アメリカナスダック市場に上場する全銘柄で構成されています)などが、先行指標として活用される場合もあります。
日経平均株価の先行指標の見方や活用方法は?
では、このような先行指標をどのように活用していけば良いのでしょうか。
日経225先物については、東京証券取引所の取引が始まる前日の動きを見ることで、当日やその後の日経平均株価の動きを予想できるという側面があります。
複数の先行指標のうち、取引の時間がほぼ24時間であるという点から、シカゴ・マーカンタイル取引所の日経平均先物(CME)を活用しても良いと思います。
日本時間の夜間での取引も行われていますので、夜間に起きた経済や為替の動きも反映されます。また、その動きにあわせて東京証券取引所の日経平均株価の始値が、シカゴの日経平均先物の終値に寄り付くという傾向も見られますので、翌日の日経平均株価の動きを予想するのに活用することができます。
NYダウ平均株価は、日本時間の早朝にNY証券取引所の取引が終了して、数時間後に東京証券取引所が取引開始となるため、終値が東京市場の寄り付きに影響を与える場合もあります。
そのため、終値が前日と比べて大きく動いた場合には、日経平均株価の動きにも影響が出る可能性があります。
米ドル/円の為替相場は、一般的には円安に動けば株高・円高に動けば株安に動く傾向がありますので、こちらも早朝に取引が終了するニューヨーク市場の動きに注目する必要があります。
このように日経平均株価の始値は、今回お伝えしたような先行指標の終値に寄り付く動きをする場合がありますが、先行指標の恩恵を受けるためには、前日までに買い(ロング)・売り(ショート)のどちらかのポジションを取っておかなければなりません。
そのため先行指標は、今後の日経平均株価の動きは上昇傾向・下落傾向のどちらにあるのか、など長期的な視点で見ていくことが大切となります。