ご自身やご家族には必要な保障は何?生命保険の様々な保障

生命保険

万が一の時のため生命保険に加入している方も多いと思います。色々な保険会社からたくさんの商品が販売されていますが、準備できる保障の内容も様々です。今回は生命保険では主にどんな保障が準備できるのか、またどんな点に注意して加入すれば良いのかなどをお伝えします。

亡くなった時の保障

生命保険と聞いてまず思い浮かぶのが「死亡保障」だと思います。働いている間に世帯主に万が一のことがあった場合の、遺族の生活費や教育資金のカバー、また葬儀費用などを準備するために加入されています。

商品によって保障の期間が変わりますが、世帯主が働いている間や子供が学校を卒業するまでの間など、決められた期間の保障を準備する「掛け捨て」型と、一生涯の保障がある「貯蓄」型の2つに分けることができます。

掛け捨て型は貯蓄型とよりも、大きな保障を割安な保険料で準備できますが、決められた契約期間が終わると保障は無くなります。何ごとも無くて良かったということになりますが、契約期間中に払った保険料は戻ってきません。「定期保険」や「収入保障保険」などがこれに当てはまります。

貯蓄型の保険は掛け捨て型よりも保険料は割高になりますが、解約をしない限り一生涯の保障を準備することができ、配偶者や子供など、加入している人(被保険者)の家族の誰かが必ず保険金を受け取れます。「終身保険」がこれに該当します。

なお終身保険は、解約をした場合には「解約返戻金」を受け取ることができ、この点からも貯蓄型と呼ばれています。

解約をする時期によっては支払った保険料よりも多くの解約返戻金を受け取ることができますが、長く続いている低金利の影響で、保険会社各社の「予定利率」も低くなり、「解約返戻率」が100%を超えない商品や、円建ての終身保険の販売を停止している会社が増えています。代わりに外貨建ての終身保険を販売している会社もあります。

病気やけがをした時の保障

「医療保障」は、病気やけがで入院や手術などをした時に、決められた給付金が受け取れる保障です。ほとんどの病気やけがを保障する「医療保険」と、3大疾病など、特定の病気だけを保障する保険があります。

3大疾病の保障は「がん保険」のようにがんだけを保障する保険に加入する、医療保険に3大疾病の保障を特約で付帯する、「3大疾病保障保険(特約)」に加入する、という3つの方法で準備ができます。

3大疾病の保障は、死亡・3大疾病のいずれか1つの保険事由に該当した場合に保険金が受け取れますが、保険金を受け取った後は保障が消滅する商品が多くなっています。

医療保障にも決められた期間の保障を準備する「定期型」と、一生涯の保障を準備する「終身型」があります。なお最近では将来お金が戻ってくる医療保険も一部の会社で販売されていますが、定期型・終身型の医療保障ともに、ほとんどが解約返戻金の無い「掛け捨て型」になります。

保障

介護や働けなくなった時の保障

また最近では「介護保障」を準備できる商品も増えています。給付金の支払い要件は、公的介護保険の所定の要介護状態になった場合、保険会社が定めた介護状態になった場合、両方のいずれかの状態になった場合など、商品によって違う点に注意が必要です。

他に増えているのが「就労不能」の保障です。働けなくなった場合の収入の補てん目的で加入する商品で、所定の状態に該当した場合に毎月一定額が支払われます。加入している健康保険によって「傷病手当金」が受け取れるかどうかが変わってきますので、準備する金額も働き方によって変わってきます。

こちらの給付金の支払い要件も様々で、入院中や自宅療養も含めて働けない状態が一定期間継続した場合、保険会社が定めた特定の病気や身体障害・介護状態が一定期間継続した場合など、細かい要件が決められていますので、加入する際はその内容を確認する必要があります。

他にも貯蓄型の保険として「学資保険」「養老保険」「個人年金保険」などがありますが、こちらも長く続く低金利の影響で、販売を停止している保険会社が多くなっています。

すでに準備できている保障もある

このように生命保険では様々な保障を準備できますが、心配だからといってたくさんの保障を準備していては毎月の保険料の負担が多くなってしまいます。そのため、この先必要な保障は何かを考え、優先順位をつけて準備することが必要となります。

また、毎月支払っている年金保険料や健康保険料で、様々な保障がすでに準備できています。公的年金では死亡時や老後の保障のほか、障害を負った場合にも保障があります。死亡・障害時にの支給額は、「ねんきん定期便」に記載された額をもとに計算できますし、老後の保障も「ねんきんネット」で今後の加入見込を入力すれば概算額を計算できます。

・日本年金機構:年金の受給
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/index.html

・日本年金機構:通知書の見方を調べる
https://www.nenkin.go.jp/service/seidozenpan/20150601.html

・日本年金機構:ねんきんネット
https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html

また健康保険では高額療養費制度や傷病手当金の支給があります。ただし、国民健康保険の場合には傷病手当金が支給されない場合がありますので、注意が必要です。

・厚生労働省:高額療養費制度を利用される皆さまへ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

・全国健康保険協会(協会けんぽ):病気やケガで会社を休んだとき
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3040/r139/

さらに勤務先によっては独自の給付などを受けられる場合がありますので、福利厚生の内容も確認することが重要です。

このような様々な保障の内容や給付額などを確認して、保障が足りないとお考えになった場合に生命保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。