保険でお金を増やす?主な商品の特徴とメリット・デメリット

2020/11/28 土曜日保険

生命保険

株式・債券・投資信託など、色々な金融商品がありますが、生命保険を使って将来のための資金を準備する方法もあります。

生命保険には大きく、解約した時や満期の時に解約返戻金や満期金が無い、または少ない「掛け捨て型」と、将来解約返戻金や満期金が貯まっていく「貯蓄型」の2種類があります。

今回はこの2つのうち貯蓄型の保険にはどういう商品があるのか、主な商品の特徴やメリット・デメリットなどをお伝えします。

貯蓄型の保険の主な種類やしくみ

代表的な貯蓄型の保険には「終身保険」「養老保険」「年金保険」の3つがあります。

終身保険は、一生涯の死亡保障を準備する商品です。終身保険は契約者が解約をしない限り、保険会社が将来、死亡保険金を受取人に払うことが決まっている商品です。

そのため保険会社は、将来の保険金を支払うために「責任準備金」を長い期間をかけて積み立てていきます。この責任準備金の一部が「解約返戻金」となり、保険を解約した場合に契約者が受け取ることができます。

養老保険は、一定期間の死亡保障を準備する商品です。死亡保障のほかに、満期時に被保険者が生存していれば満期金が受け取れます。

保険会社が死亡保険金の他に満期金を払うために準備金を積み立てていきますので、養老保険にも解約返戻金が貯まっていきます。

年金保険は、決まった期間保険料を積み立てて、60歳・65歳など決まった時期から一定期間(10年・15年など)年金を受け取れる商品です。

保険料を払っている間に亡くなった場合には、それまでに払った保険料相当額が戻ってくる商品が多く、保障としての機能はほとんどありません。

年金を受け取っている間に亡くなった場合には、決められた受取期間のうち、受け取っていない期間部分の年金原価が遺族に払われる商品が多くなっています。

お金が必要な時期や目的によって保険を使い分ける

資産運用

貯蓄型の保険は、お金が必要な時期や目的によって使い分けることができます。次に「積立」「退職後資金」「相続」の3つの目的で活用できる代表的な商品をお伝えします。

1.積立

・終身保険(低解約返戻金型)
解約するまでの死亡保障を準備しながら、解約した時には保険料の払込総額よりも多くの解約返戻金を受け取れるように加入をします。

同じ人が同条件で加入する場合、保険料の払込期間を短くするほど、解約した時の返戻率(解約返戻金÷保険料払込総額×100)が高くなります。

払込期間は最低で10年から加入できる商品があり、返戻率を高くしたい場合には保険料の払込期間を短くして加入します。

例えばお子さんが生まれてから10年間保険料を支払い、大学入学前に解約をして入学資金の一部に充てる、という使い方ができます。

また、その時に預貯金などで資金が準備できる場合には、解約をせずに契約を続けることでその後の解約返戻金が少しずつ増えていきます。

終身保険には学資保険のように満期がありませんので、必要な時に解約をして資金を受け取る、必要のない場合にはそのままにしておいて解約返戻金を増やす、といった自由度があります。

ただし最近は、予定利率の低下によって解約返戻率は以前に比べて高くありません。円建ての保険よりも予定利率が高い外貨建ての終身保険もありますが、解約する時の為替によって円での受取額が変わるという点に注意が必要です。

外貨建ての保険の解約返戻金は円に換えて受け取る他、外貨のまま受け取ることもできますので、解約返戻金を外貨口座で受け取って外貨のまま活用する・将来必要に応じて円に換える、という使い方もできます。

ちなみに「低解約返戻金型」とは、保険料払込期間中の解約返戻金を通常の終身保険よりも少なくする代わりに保険料を抑えて、保険料払込期間が終了した後の解約返戻率を、通常の終身保険よりも高くなるようにしている商品になります。

2.退職後資金

・年金保険
終身保険でも退職後の資金を準備できますが、他に代表的なものが年金保険になります。一定期間保険料を積み立てて、60歳・65歳など決まった時期からから一定期間、毎年決まった金額が受け取れます。

契約内容によっては「個人年金保険料控除」の対象となり、節税効果もあります。ただ年金保険も予定利率が低いため、以前と比べて増え方が良くなく、販売停止をしている保険会社も多くなっています。

一部の保険会社で外貨建ての年金保険が販売されていますが、こちらも受取時の為替によって受取額が変動するリスクが伴います。

・一時払終身保険、一時払年金保険
毎月・毎年保険料を支払うのではなく、契約の時に一時金を支払い、一定期間経過後に解約をしたり満期時に資金を受け取る商品が、一時払終身保険や一時払年金保険となります。

現在は外貨建ての商品が多く販売されていて、保険会社のほかに銀行など金融機関の窓口でも販売されています。

契約時に支払う金額は200万円から、など決まっていますので、まとまった資金がある場合には、このような商品で将来の資金を準備することができます。

10年・15年など、一定期間の積立利率や予定利率が決まっていて、円で支払った一時金が外貨に換えられ、一定期間据え置きをします。

10年後・15年後の外貨での解約返戻金や満期金の額が決まっている商品が多くなっています。その代わりに、一定期間内に解約をした場合には解約控除や市場価格調整率等の控除があり、加えて解約時の為替も影響してくるため、想定している金額が受け取れない可能性があります。

一時払の商品は、一定期間は解約をしないで据え置きできる金額で加入したほうが良いと思います。また、契約時に支払った金額の一部を投資信託などで運用して、将来の受取金額がより増える可能性がある商品もあります。

3.相続対策

一時払終身保険は相続対策に活用することもできます。多くの商品は職業の告知だけで加入することができ、病気の治療をしていたり過去に大きな病気をした場合など、通常の生命保険には加入できない人やご高齢の人も、

一時金を支払う資金が準備できれば、相続税における死亡保険金の「非課税限度額」が活用できますし、現金を保険という金融商品に換えることで受取人を指定して、財産を渡したい人に渡したい金額を遺す、

ということもできます。商品によっては現金よりも多くの財産を次世代に残すこともできます。

貯蓄型の保険のメリット・デメリットは?

生命保険

今回は主な貯蓄型の商品の仕組みをお伝えしました。株式や投資信託などと比較した場合には「投資効率」という面は低くなる可能性はありますが、決まった時期に決まった金額が準備できる、というプラスの面もあります。

また、所得税の生命保険料控除や個人年金保険料控除、相続税の死亡保険金の非課税限度額といった税制メリットをまだ活用していない場合には、活用を検討しても良いと思います。

また、生命保険の解約返戻金を一時金で受け取った場合「既払保険料-解約返戻金-50万円」が「一時所得」となります。

さらにその1/2の額が他の所得と合算されて税金がかかりますので、受け取った解約返戻金の額によっては税金がかからない、実質の税率負担を低くできる、というメリットもあります。

一方で、生命保険は長期間契約する前提の商品ですので、短い期間で解約をした場合には、それまで払った保険料よりも解約返戻金が少なくなるデメリットがあります。

また外貨建ての商品は解約時の為替によって受取金額が変わり、早期に解約した場合にはペナルティがある商品もあります。

そもそも生命保険は、株式や投資信託などの金融商品とは仕組み機能などが違いますので、生命保険が良い・悪い、株式や投資信託が良い・悪いということは一概には言えないと思います。

将来のどの時期にいくらくらい資金を準備したいのか、手元にある資金をどれくらい増やしたいのか、そのためにはどのような商品で準備すれば良いのか、を考えていけば、そのニーズに合った商品が見つかるのではないかと思います。